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【 定例市議会報告 】
 第1回定例市議会の代表質問が2月18日に行われ、公立夜間中学の設置や市長の政治姿勢など12項目、約60分にわたって質問。最後に、4月の選挙に臨む秋元市長や候補予定者に向かって、「札幌の恵まれた可能性をさらに引き出し、平和で住みよい郷土・札幌を、市民と共に築いてほしい」と結んだ。

 長谷川教育長は夜間中学について、「札幌市として公立夜間中学の設置に向けて前向きに検討する」と述べ、市内中心部に開設する考えを示した。夜間中学を設置すべきと求めたことに答えた。
 公立夜間中学は、戦後の混乱で学校へ行けなかった人や、不登校などで義務教育を修了していない15歳以上が対象。実施科目は9科目で、3年間が基本となる。市は新年度から生徒の需要調査を行い、具体的内容の検討を始める。
 文部科学省は、都道府県に各1校の公立夜間中学校を設置する目標を設けている。道内には、民間の自主夜間中学が札幌をはじめ4カ所あるが、公立はなかった。
 一人ひとりの学びにしっかりと寄り添える環境を整えていくための検討を重ね、学ぶ機会を失った人たちの権利を取り戻す学校となるよう期待すると述べた。
 市長の政治姿勢
 ● 札幌の未来像を実現 「引き続き市政担っていきたい」  
 秋元克広市長に2期目を目指すに当たっての決意をただした。これに対し、人手不足や働き方改革といった諸課題への対応が急がれるほか、若者定着や子育て支援、災害に強いまちづくりを一層進めていかなければならないとし、「こうした想いを新たに、4年前に描いた札幌の未来像(誰もが安心して暮らし生涯現役として輝き続ける街/世界都市としての魅力と活力を創造し続ける街)の実現に向け、引き続き市政を担っていきたい」と答えた。
 秋元市長はこの4年間、雇用創出に向けた経済活性化や、子育て支援、女性の活躍推進など、さまざまな施策を展開。また、障がい者コミュニケーション条例や性的マイノリティへの支援など、共生社会の実現に向けた取り組みも進めてきた。
 「未来の札幌市を支える礎が着実に固められてきた」とし、秋元市長の取り組みを評価。その上で、公約の達成状況についてただした。秋元市長は、「(公約は)ほぼ達成し、成果も表れつつある。これまでの政策に間違いはなかった」との認識を示した。
 19年度予算編成の考え方
 ● 「安心生活予算」 災害復旧や子育て支援の充実など  
 19年度予算編成にあたっては、「市民生活の不安や不便を解消していくことを意図した予算編成が求められる」と指摘。秋元市長は、災害復旧・復興、防災・減災関連の予算を重点的に計上したほか、2073人分の保育の受け皿確保や、通院・入院の自己負担が原則無料となる対象を小学2年まで拡大するなど、子育て世帯への支援の充実にも注力したとし、「誰もが安心して生活できる街の実現に向けた『安心生活予算』として編成した」と強調した。
 19年度当初予算は「骨格予算」だが、里塚地区の復旧経費や、児童福祉を中心とする扶助費など、必要な予算を積み上げた結果、一般会計は過去最大規模の1兆193億円。
 財政運営の健全性に対する認識を問われ、秋元市長は、一般会計の市債発行額は昨年度より110億円抑制し、アクションプランで見込んでいた19年度末残高の見込み額を457億円下回るなど、「将来世代に過度な負担を残さない、財政規律にも配慮した予算編成ができた」と答えた。
 子どものくらし支援コーディネート事業
 ● 3カ月で相談約230件 「効果検証し、事業拡大を検討」  
 子どもの貧困対策として、市が昨年8月から始めた「子どものくらし支援コーディネート事業」のさらなる拡大を求めたことに対し、岸副市長は「効果を検証し、事業の拡大に向けて検討していきたい」と答えた。
 厚労省の調査(15年)によると、子どもの貧困率は13.9%で約7人に1人が貧困状態にある。市は、孤立傾向にある子どもや家庭を早期に把握し、必要な支援につなげるため、昨年8月から北区・東区を対象に「子どもコーディネーター」(相談員)を1人配置する「子どものくらし支援コーディネート事業」を開始。会派として事業のさらなる充実を求めた結果、11月以降は3人体制とし、対象も白石区、豊平区、清田区、西区まで拡大した。
 11〜1月末までの3カ月間で、経済的な問題や、子どもの学習、発達に関する相談など約230件の相談を受け、それぞれの世帯の状況に応じた支援につなげている。
 当事者だった子どもの生活環境も成長とともに変化し、非行など貧困とは別の問題を抱えるケースもあると指摘。より広い世代を対象に対策を講じることも重要だと述べた。
 プラスチックごみの削減
 ● 持続可能な社会実現を 「市が率先して取り組む」  
 プラスチックごみによる環境汚染が深刻化している中、吉岡副市長は「まずは、市役所が率先してプラスチックごみの削減や、さらなる分別の徹底に取り組む」と答弁。また、講演会や環境イベントなどを通じて、市民や事業者にも積極的に働きかけていくと答えた。
 近年、プラスチックによる海洋汚染や生物・生態系への影響が懸念されている。国は昨年11月、プラスチック資源循環戦略の中間整理案を公表。使い捨てプラスチック排出量の25%削減や、プラスチック製包装容器の6割をリサイクルまたはリユース(再利用)することなど、2030年までの数値目標を設定し、国、地方自治体をはじめ、各界各層が連携協働して取り組むべきこととしている。
 「プラスチックは、限りある化石燃料を原料として製造されている。持続可能な社会を実現するためにも、より積極的な取り組みを進めるべき」と求めた。吉岡副市長は、「環境首都さっぽろ」として、国の動向を待つことなく、しっかりと進めていくとした。
 オール札幌で多彩な交流
 ● 両市のつながりを拡充   
 ポートランド市との姉妹提携60周年を迎えるにあたり、昨年5月に産学官民による「札幌・ポートランド姉妹都市提携60周年事業連携連絡会議」を立ち上げ、事業の充実化を図っているほか、関係者がポートランド市へ出向いて事前協議を行っている。
 こうしたオール札幌での機運醸成の工夫を評価した上で、「新たな時代に向けた有益な関係につなげていくことが重要」と述べ、今後の取り組みについて質問した。
 町田副市長は60周年事業について、「これまでの友好と信頼を祝するとともに、未来に向けて関係を深め、発展させていく出発点とする視点が重要」との認識を示し、行政のみならず、学術、経済、観光など幅広い分野で関係づくりを進め、多種多彩な主体による連携や交流の創出につなげていきたいとした。
 水道法改正の対応
 ● 「市が水道事業の運営を担う」 コンセッション導入を否定  
 昨年の水道法改正で自治体が施設を所有したまま運営権を民間事業者に売却する「コンセッション方式」について、秋元市長は「水道は、市民の生命や健康に直接関わる重要なライフラインであることから、今後とも札幌市が水道事業の運営を担う」との考えを示した。
 コンセッション方式をめぐっては、経営効率化などが期待され、欧州などで進められたものの、水道料金の高騰や水質悪化、過疎地域に水が届かないなどの事態を招き、再び公営化したケースが少なくない。
 市民に安全な水を供給するためには、水道施設の適切な更新・維持管理が不可欠とし、今後の水道管の更新・管理についてただした。
 秋元市長は、緊急時における重要度などにより優先順位を定め、事業の効率化と予算の平準化を両立させながら計画的に進めていると説明。その上で「胆振東部地震の被害状況を踏まえた優先順位の見直しなど、状況の変化に柔軟かつ適切に対応しながら、安心・安全で安定した水道水の供給に努めていく」と答えた。
 札幌市平和都市宣言
 ● 戦争を風化させない 市民と共に平和を考える機会作る  
 核兵器廃絶と世界平和をうたう「札幌市平和都市宣言」の理念に立ち返り、平和創造への多元的な努力を継続する必要性を指摘し、今後の平和事業などに関する取り組みを質問した。
 岸副市長は、戦争や被爆の記憶が風化しないよう、宣言に込められた思いを伝えていくことが必要との認識を示し、宣言の意義や取り組みをアピールし、市民とともに平和について考える機会を作っていくほか、平和首長会議や非核宣言自治体協議会の加盟都市と連携しながら、核兵器廃絶と世界平和に向けて取り組んでいくとした。
 「平成の時代が終わり、新しい時代を迎える中、戦争や被爆体験のない世代がますます多くなり、加えて中距離核戦力(INF)全廃条約の破棄をめぐり、核保有国が核軍拡競争時代に戻る懸念がある」と指摘。今こそ平和都市宣言の理念を具現化する取り組みが必要だと述べた。
 成年年齢引き下げに伴う成人式のあり方
 ● 19年度中に方針決定 当事者の意向尊重を  
 昨年6月の民法改正によって2022年から、成年年齢が18歳に引き下げられることに伴い、成人式の対象年齢を18歳に引き下げることになるのか関心が高まっている。
 京都市ではいち早く、成年年齢引き下げ後も、受験や就職を控えた多忙な時期であることなどを考慮し、「20歳のつどい」という形で継続することを表明。また、公益財団法人が全国の18歳を対象に意識調査を行ったところ、成人式のふさわしい年齢について、18歳という回答が23.9%に対し、20歳という回答が74%に及んでいる。
 現在、国は各自治体の検討に資するための情報提供を行う目的で、関係省庁からなる連絡会議を設け、成人式の時期やあり方を検討している。
 「成人式は社会人としての自覚を高めてもらう貴重な機会であることから、多くの新成人に参加してもらうことが必要。成人式の対象年齢についても、家族を含めた当事者の意向を尊重し検討すべき」と述べ、今後の成人式のあり方について質問。岸副市長は国の検討状況や他都市の動向も参考にしながら、19年度中に方針を定めると答えた。
 (仮称)札幌博物館の展示・事業基本計画
 ● 恐竜化石の展示を 国内外の博物館と連携し検討  
 (仮称)札幌博物館の計画の推進に向けた取り組みを進めるとの観点から市の姿勢をただした。2001年に博物館の推進について質問しているが、それから18年が経過している。
 札幌市では2015年に(仮称)札幌博物館基本計画を策定。中期計画「アクションプラン」では、来年度には整備基本計画の策定に向けた検討を行う予定となっている。
 札幌でサッポロカイギュウや小金湯産クジラなどの化石が発見されているが、自然史系の博物館で関心が高いのは恐竜の化石だと指摘。国内外の博物館と連携し、札幌の博物館にも恐竜化石の展示を行うよう提案した。
 岸副市長は、「国内外の博物館との連携・交流を通じて、例えば企画展といった枠組みの中で、実物の化石を展示することなどを検討したい」と答えた。
 災害に強いまちづくり
 ● 防災教育のさらなる充実を 世界の地震の2割が日本で発生  
 災害に強いまちづくりを目指す上で、畑瀬市議は、@防災教育の充実A液状化による地盤被害B災害対応に際しての情報収集・共有Cボランティアの受け入れ体制─の4点を取り上げて質問した。日本の国土面積は、世界のわずか0.25%。しかし、世界で起きる地震の2割が日本で発生している。
 防災教育の充実については、昨年視察した、防災を専門に学ぶ「環境防災科」が設けられた兵庫県舞子高校と、「災害科学科」が新設された宮城県多賀城高校の取り組みを紹介。市教委として、幼稚園から高校までの各段階に応じて、防災教育の充実を図るべきと提言した。
 長谷川教育長は、発達段階に応じ、安全に行動できる子どもを育むとともに、市立学校でも各教科で学ぶ専門的な知識や技能と防災を関連付けた内容を取り入れるなど、自ら適切に判断できるようにすることが重要と答弁。「災害に強いまちづくりに主体的に貢献しようとする意識を育むことができるよう、防災教育を一層推進していく」との考えを示した。
 里塚地区地盤改良
 ● 「19年度中」   
 液状化による大規模な地盤被害が起きた清田区里塚地区の復旧スケジュールについて、吉岡副市長は「早期の住宅再建が進むよう、19年度中に地盤改良を終えたい」と答えた。液状化による土砂の流出防止策として、家屋下には薬液を注入、道路はセメント系固化剤による地盤改良などを行った上で、宅地と道路で一体的に復旧する。
 液状化に関連し、市が全戸配付した「地震防災マップ」には居住地の液状化の起こりやすさを表した「液状化危険度図」が記載されているものの、「図が小さいとの声が寄せられている」と指摘。吉岡副市長は、国で液状化被害の推計手法や市民への効果的な周知手法などについて検討を行っているとし、国の動向を踏まえ、液状化に関する市民周知に取り組んでいく考えを示した。また、個別の情報を知りたいといった要望や相談に対しても、土地・地盤に関する情報提供や助言を行うことで、市民に寄り添った対応に努めるとした。
 災害に備え、気象や被害の状況に関する情報収集や職員間の情報共有を、より強固、かつ効果的に行うための対策を講じるよう求めたことに対しては、システムの見直しの検討を含め、効率的で漏れのない情報収集・共有体制の確立に取り組んでいく考えを示した。
 災害時のボランティアの受け入れ体制についても質問。大規模災害が発生し、災害ボランティアセンターが必要となる場合、社会福祉協議会(社協)に開設・運営を要請するが、9月の震災では、避難所運営を職員で賄うことができたほか、胆振3町でのボランティア活動への影響を考慮して、センターの開設を見送った。
 「より大きな災害が発生した際、ボランティアを受け入れる体制を整えることができるのか」と述べ、見解を求めた。吉岡副市長は、平常時から社協と連携し、ボランティアの登録・育成や、関係機関との情報交換を定期的に行っているとし、「引き続きボランティア受け入れ体制の強化に努める」と答えた。
 自治基本条例に基づくまちづくり
 ● 市民自治のさらなる推進 定着しつつある市民活動  
 「市民が主役のまちづくり」を進めるための「自治基本条例」を制定(06年)して以降、政策形成過程での市民参加が促進されるなど、「地域の課題を市民自らが解決していこうとする素地が育っている」と強調。条例で、市民自治によるまちづくりを推進していくための拠点として「まちづくりセンター」が位置付けられていることを踏まえ、「今後の市民自治推進をどう認識しているのか」とただした。
 秋元市長は、まちづくり活動を行っている市民はこの4年間、一定数を維持し、「市民のまちづくり活動は定着してきている」と答弁。一方で、高齢化と担い手不足によって、活動に取り組んでいる人が固定化し、関心の低い層の掘り起こしが大きな課題との認識を示した上で、「多くの市民にまちづくり活動に参加していただけるよう、情報提供や参加機会の充実に努めるなど、市民自治の推進、ひいては市民が主役のまちづくりの実現に向け取り組んでいきたい」とした。
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